ミドリンPを使っても散瞳がイマイチ
今日は久しぶりに眼科手術を通しで器械出しに入りました。
コロナの影響のためにほかの病院の手術がとまっているのか、いないのか?
連日8件とか9件とかの手術をやっている気がします。
眼科の器械の準備はほんとうに細かいものがおおく、朝の限られた時間でやるのはストレスがかかるわけです。
そんなことがわかっているせいか、ほかのスタッフも積極的に手伝ってくれるのですが…。どうにも医師の好みにあわせて使い分けるのでは大変です。
さて、白内障や網膜剥離の手術では必ず、術前に散瞳薬であるミドリンPを点眼してきます。
副交感神経の作用を抑えて、交感神経に傾けることで散瞳するというものです。
それで、手術室に入る前に瞳孔を確認するわけです。
ところが散瞳はしているが、いまいち開いていないわけです。
5mmくらいでしょうか。いつもなら7mmとか9mmとかですから、
やはり不十分となるわけです。
手術を始めてみると、やはりやりにくい。とくにレンズを入れる時に入れにくいとなるわけです。
原因は何であったかというと前立腺治療薬を内服していたためです。
前立腺治療薬はα1受容体拮抗薬が多いと。
要するに、交感神経を遮断してしまうため、縮瞳してしまう。
ベースが縮瞳なので、ミドリンPを使っても広がらないとなるわけです。
何を内服しているかを知ることはとても重要ですね。
そういえば、以前アトロピンを使っても反応がないことがありました。
その人もαブロッカーかβブロッカーを内服していました。
そういうの飲んでいる人は要注意ですね。