内視鏡的癒着剥離時に準備したほうが良い器械たち

2022年1月24日 0 Comments

5年前に交通外傷で開腹小腸切除とS状結腸の被膜切除を既往がある患者さんが、

ロボットアシスト前立腺全摘をすることになりました。

当然、想定されるのは腹腔内の癒着があるということです。

最初のポートを慎重に入れることができたならば、

あとは1つずつポートを追加していき腹腔鏡下で癒着を剥離していくわけです。

手術の実際はやはり臍部を中心として強固な癒着が認められました。

私の働く病院では内視鏡のハサミ鉗子はリユースタイプのものを使用しており、

ステープルを切ったりすることもあり、とても切れ味が悪いのです。

ハサミ鉗子も複数本あり、どれがどのくらい切れ味が悪いかは最初の一太刀を見てみないとわかりません。

だいたいはずれなのですが、今日もやはりハサミの先は切れますが、根元の切れが極端に悪い。

ということで、すぐに使い捨てタイプのハサミ鉗子を出したところ、サクサク切れて癒着が剥がせました。

こういう鉗子の交換を提案をするのは器械出しならではと思います。

若いスタッフだと医師に言われるまで、ハサミをかえることはないので、

悪いハサミのまま癒着を剥がしていき、ギザ刃になっているため、

途中で出血をしてしまい、うまくいかないことが多々あります。

カメラポートをのぞいておおむね予定の位置にポートを入れることできました。

ただ、途中でカメラの挿入位置をかえるので、

5mmの先端部分に可動性のある軟性鏡を準備をしておくといいと思います。

あとは追加ポートとして5mmを数本ですね。

エネルギーデバイスは普段使っているものを使用したがることが多いので、

その科、その科でおわせていけばよいと思います。

特にたくさんの器械を使うわけじゃないのですが、やはりよい道具は難しい手術をこなすのに必要なので、

それらの準備が必要となると思います。

ぜひ勇気をもって、交換を提案してみてください。

 

 

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