子供の眼窩底骨折の全身麻酔下整復術

2021年6月22日 0 Comments

今日もあまり見ない手術のお話を1つ。

3日前に子供同士が学校で遊んでいた際にで衝突をしてしまい、1人の子供が眼窩底骨折をしました。

1日は自宅で様子をみていたようですが、視点があわないようになり近医の眼科を受診したところ、

上記の診断となりました。

眼窩底骨折はしているけど、眼の動きにあまり問題はなく、

一部制限があるため、場合によっては骨折の整復をしないいけないかもしれないのことでした。

面白いのは、眼窩底骨折の手術の場合形成外科がやることが多いのですが、

今回は眼科医師が手術をするということでした。

骨折の程度が軽微であり、動きに制限がないようであれば骨折線の整復だけで大丈夫だからだそうです。

激しい骨折の場合は迷わず形成外科に依頼して、眼の下を切開したり、歯茎を切開したりして、

骨折を整復して、場合によっては下垂ネットというものをおいてきたりすることもあります。

実際に入室してみると、確かに眼の周囲には青痣ができており、

動かすと痛いと。動きもやや悪い感じでした。

全身麻酔をかけて、十分に筋弛緩を使ってみると、

セッシで強膜をつまんで、眼を動かすと、上には動くが下には動かしにくい。

何度かぐりぐりしていると、スポッという感じで抵抗がぬける感じがあって、

眼の動きがよくなったそうです。これは術者にしかわからない感覚なのですが、

とにかく抜ける感じがあったようです。

これにより、眼が動くようになって、眼球の脱落もないことから、

手術は終了となりました。手術時間10分くらいでしょうか。

全身麻酔をかけてよくなる、よくする手術は他にもあって、

例えば鼠径ヘルニアなどは全身麻酔で筋弛緩がきくことで戻せて手術が終わることもあります。

整形外科の場合、全身麻酔下で脱臼整復ということもやります。

今回もそれに近い感じでした。

手術の点数はおそろしく低いようですが、まぁ小さい子供の眼の下に傷などをつけず、

終えれるのなら、それはとても良いことですよね。

形成外科だったらどういう判断をしたのかなぁと気になるので、

今度形成にあったら聞いてみようと思います。

 

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