局所麻酔手術の患者の苦痛
最近は意識下手術の話題が多くなっていますが、今日もその1つの話題です。
意識下手術で使用する薬剤といえば・・・?
やはり手術室で1番多いのはミダゾラムではないでしょうか?
次に多いのはケタミンでしょうか、あるいはホリゾンでしょうか?
最近ではフェンタニルを単独で使ってくれる診療科もでており、
注意しなければならない点はあるものの、とにかく苦痛が少なくて助かっています。
逆に一番こまるのが無麻酔手術です。
無麻酔といえば聞こえはいいのですが、ようは痛みあるが我慢してくださいね。
という具合で無理やり手術をします。
手術時間が極めて短時間で終わることが予想される場合に選択されるのですが、
手術がスムーズにいかない場合はその時間の分だけ苦痛する時間が長引くことになります。
その最たる例が、尿管ステント留置術です。
なんらかの原因で感染してしまい、水腎症になってしまったので、
尿管ステントを入れて通路をつくるという手術です。
これを無麻酔でやるには、尿道から膀胱。膀胱から尿管。尿管から腎臓までをワイヤーで通し、
ステントを留置。使う物としては軟性鏡あるいは硬性鏡が必要で、
これらを通すときに女性ならまだしも、男性なら陰茎を通すわけで、
これが痛くないわけがない。
尿管をとおる際なんて悶絶することもあるわけです。
短時間だから無麻酔でOKという発想は危険で、こういう時こそ、
外回り看護師は勇気をもって術者に脊椎麻酔をお願いするか、
全身麻酔の提言をするべきと思います。
昔から無麻酔だから、それが当たり前となってしまっては良くないですよね。
もちろん若いスタッフが医師に物申すなんてできないでしょうから、
上のスタッフからそれを言っていって、ある程度の麻酔をすることが当たり前というレベルまで
もっていくことが必要ですか。
そのために麻酔科にお話をきいて、効果的な局所麻酔はなにかをレクチャーすれば
診療科も麻酔科がいっているなら間違えないかと認識を改めてもらえるのではないでしょうか?