心肺離脱時のRonTからのVT
今日は開心術でのウィーニング時にあった一場面です。
REdoAVRの手術だったのですが、
手術は癒着もスムーズにはがれて、極めて順調にすすんでいました。
しかし、いざ心肺から離脱をこころみるとすぐに不整脈が出現。
RonTが2回出現した直後のVT誘発となりました。
もちろん、REdoなのでパッド貼っていたのですかさず、パッドでの徐細動。
しかし、すぐにまたRonTが出てVTとなったため、パドルで直接DC 合計8回。
最終的にパッド270jにて自脈に戻ることができました。
合計12回のDCとなりました。
よくカテなどでアブレーション中のペーシング刺激を行う際、
アンダーセンスした状態でペーシングを行うと人為的にR on Tを作り出してしまう事があります。
そのため、アンダーセンスを見逃してR on Tを引き起こし、
そのまま心室細動に移行させてしまうことはあります。
今回の場合は一時ペーシングはしてなかったのですが、
最終的には開心操作によるAirがたくさんあったようで、
それで誘発されたのではないかとの見解でした。医原性のR on T。
もちろん、起こりうる合併症なのですぐそこにDCもあったし、問題ではなかったのですが、
久しぶりにDC連発したのを見ました。
やはり心臓の手術では立ち上げ時が一番、ドキドキする瞬間ですね。