膿胸の醸膿膜切除術
気胸などとは異なり、膿胸にはやりすたりはないものの、
なぜか3人連続で膿胸手術が重なりました。
コロナの感染拡大のためか、
呼吸器症状を民間の病院などで診てくれなくなっているためか、
来院や紹介されたタイミングも重なったのだと思います。
今日の膿胸手術はほんとうにすごい量の膿でした。
膿胸をイラストで表すと以下のようになります。
この膿の量が今日の手術ではなんと約1リットルにもなりました。
もちろん胸水も込みですが・・・。
膿を取り出すこと2時間30分。
ようやく取り除けて、ドレーンも3本膿瘍腔に挿入して。
手術後半になってようやく、肺がすこしずつ膨らむようになりました。
それまでは全然膨らまず、気道内圧の高いまま大変でした。
麻酔科も術中ずっと気管内サクションをやっていて、
術野でもずっとずるずると膿汁を吸って。
しかし、なぜこんなことになるか・・・。
3人連続して共通していたのは口腔衛生環境が不良ということでした。
要するに歯磨きをしない人です。口をあけると歯はぼろぼろのぐらぐら。
残った歯も虫歯がありました。
昔、ドリフ大爆笑のエンディングで長さんが「歯をみがけよ」っていってました。
歯をみがかないと、膿胸になって、最悪感染性心内膜炎などもありますから命がけですね。