透析、肥満患者の自発呼吸確認後の抜管

2021年4月15日 0 Comments

今日も外回りのお話となります。

経験年数が重ねていくとどうしても外回りをする機会が多く、偏ってしまいますね。

しかし、気になったので今回も抜管がテーマです。

胸腔鏡手術による胸膜生検をしにきた患者さんなんですが、

9年前から透析を導入されていて、とにかく体がデカイ。

身長は158cmなのですが、体重が約100kgと巨漢なわけです。

そんな患者さんなので、麻酔導入のときも換気が重たくて重たくて、

ゲテルエアウェイを使用してもいまいち効果がない。

麻酔科も2人かかり(1人はスニッフィング係り、1人はバッグを押す係り)。

そんなわけで、外回りは麻酔薬の投薬と挿管の介助を行うわけです。

まぁ、挿管はなんとかできたんですが、

問題は抜管となるわけです。

そこまで換気が大変ということはわかっていたので、

ここはしっかりと自発呼吸をだしてから抜管しようと考えるわけです。

ところが都合よく、自発がでて、それから覚醒なんて流れがいつもあるわけでなく、

今回も突然目が覚めて、一緒に自発が出てくるという感じでした。

従名もとれる感じでなかったので、ここで指導麻酔医があわてず、

すぐにプロポフォール20mgの指示。

しかし、体重があるせいか眠らない。

追加50mg投与。となって眠りに落ちるわけです。

一度出た自発は浅いながらもしっかりと出続けてくれているでの、

換気モードをPSVモードに切り替え、

10分ほど様子みてさらにしっかりと自発があるのを確認して、

ゆっくり目覚めさせたわけです。

問題なく、抜管、覚醒。退室となりました。

この指導医があわてず行ってくれた再鎮静。

これをやっていなかったら、最悪90kgの巨漢に看護師数人が吹っ飛ばされそうになったり、

静脈ラインやドレーンの誤抜管となったり、大惨事になっていたかも。

何気ないことなのかもしれませんが、

安定して帰れるのは、いろいろと手を尽くしてくれているからなんだなぁ思うわけです。

そういうことに気づける若手看護師を育てて生きたいものです。

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