A-comクリッピング術でのAIHAの器械出し
今日は夜勤帯でSAHが来ました。
SAHの場合、血管内治療なのか開頭なのかは動脈瘤の位置によって分れることが多く、
MCAならば、ほぼ開頭が第一選択とされることが多く、
A-comならば、既往にもよりますが、開頭が多いような印象です。
もちろん、カテ室が空いてない、手術室が空いてないなどの状況もありますが、
今日のSAHは申し込みからすぐに開頭となったのでおそらく、MCAかA-comのどちらかだろうと。
実際に、脳外科医とコンタクトをとるとA-comでした。
しかし、シルビウス裂を開放するのかあるいは半球間裂からのアプローチなのかは
これまた、動脈瘤の大きさや位置、向きなので判断が分れるところで、
そのあたりは器械出しとしてはしっかりと事前に確認をとるようにしています。
今回はインヘミでのアプローチでした。
そこでタイトルにあるのが、さらにその先のAIHAなのかBIHAかという細かい話になります。
BIHAを基準としたときに通常の半球間裂のアプローチよりも前というイメージかと思います。
器械出しとしては何が変わるというわけじゃないのですが、
あぁ、今日はすこし前のほうに展開しているなぁとか考えています。
半球間裂のアプローチの場合は上矢状静脈を気にする必要があって、
アプローチによって注意が必要な場合があるからです。脳ベラで何かがおきないか
器械出しとしても注意を払ってみています。
単科の脳外科病院での手術ではないのでプロフェッショナルな器械出しとはいきませんが、
そのラインまでは考えて器械出しをできたらなぁと思っています。
ちなみに新人に教える内容としては、「A1 A2 A1A2ジャンクション tetative clip」などです。
あとは見ていて、とても興味深いのが視神経交叉がはっきりとみえる点です。
視交叉の先には何があるかという、眼の視神経乳頭に至るわけですが、
眼科の手術のときの眼底所見とあわせて教えるととても興味を持ってもらえます。