AAA切迫破裂時の手術室コール
今日はなんともやるせない出来事がありました。
夜勤に入ってすぐのコールだったのですが、
心臓外科の医師から「AAAの切迫破裂がいるので手術室は対応できますか?」という問い合わせでした。
ところが、その日に限って定期手術はまだ半分以上残っていて、
麻酔科も看護師もすぐに出せる状況ではなかったというのです。
そこで、「5分や10分での対応は難しいです」と返答しました。
要するには対応できませんと返したわけです。
心臓外科の先生の心情を察するに、すぐに対応できないのであれば、
転院搬送に切り替えて対応する必要があると判断したかったのでしょう。
電話をきったあと、どうにも気になって、1時間後くらいに救急部に電話をしたところ、
転院が決まってこれから搬送されるというのです。
受け入れ先が見つかったのは良しとしても、果たして転院先まで待てるのかという疑問は残るわけです。
その後、一通り手術が終わってから再度カルテを確認すると、
切迫コールまでの状況が明らかになってきました。
初療対応から、その後外来までの対応でやれることがあったのではないかと思うわけです。
とりわけ、手術室ではあの一報を簡単に対応できないとして良かったのか。
結果患者さんは転院先で急変したとのことでした。
考え方はそれぞれと思いますが、やってやれなくはなかったなぁというのが率直な意見です。
そのことをせめて、部の壁をこえて普段から話せる風土があれば、
経緯がわかっていれば、無理にでも手術室受け入れ態勢を整えれたではないだろうか。
あるいは情報の提供のされ方が、変わっていれば最初のコールの対応を変えることができたのではないか。
反省会をしたいと思っているわけです。
別部署に話をしたら上司を通せと…。
現場の人間と話すだけなのですが、いちいち上司を通せという上司はいったい何が目的なのか。