TKA・ACL・PCL再建術のときの鎮痛方法の変化

2022年1月26日 0 Comments

またまた昔話になってしまいますが、

つい10年くらい前までは整形外科の麻酔では全身麻酔か脊椎麻酔のどちらかくらいしか行っていませんでした。

少なくとも私の病院では。

とくにTKA(膝関節置換術)の時などは大腿骨、下腿骨を切り離してしますので、術後相当に痛みがあったと聞きます。

TKAに限らず骨切除や骨接合などはとくかく痛いため、

それを受けてか、最近では麻酔科が整形の領域において

いろいろな鎮痛方法を行ってくるようになりました。

これがここ最近の変化と思っています。

TKAの話をすると、大腿神経ブロックを術前から行ってくれるばかりか、

持続神経チューブも留置し、術後鎮痛剤を流せるようになりました。

以前はブロックがないため、細くて硬い素材のドレーンから

逆行性に鎮痛剤を入れていました。

これ以外にも点滴から痛み止めの静注を併用したり、

多角的に鎮痛をするのが主流のようです。

PCLと足関節の外傷の患者さんでは

L2~L3の硬膜外麻酔を併用して行ったところ、

術直後はまったく痛みがありませんでした。

膝のところと、足関節なので、

理にかなっているなぁと思いました。

ただ、麻酔薬をけっこう使ってしまったため、術直後は自分でうまく足をうごかすことはできませんでした。

直後は痛みよりは運動制限がある方が楽かなぁと思います。

鎮痛法はこれからもますます進化していくんでしょうね。

 

 

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